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FA-FC/FDシリーズ回路と動作説明 since2013/11/16 |
ブロック図と動作説明
下記に代表的なシステムブロック図を示します。 ワークあるいは被写体に与える光エネルギーは照度計またはパワーメーターで管理します。 初期Dutyはランプ寿命末期の照度と同じになる様に設定します。 この校正作業で帰還ループが閉じられているとオシロスコープとにらめっこになってしまいます。 したがってオープンループで固定されたDutyでの校正が必要となります。 インバーターユニットのMPUにはテストモードが実装されておりオープンループでの校正が可能です。 テストモードのPWM Dutyは30%,40%,50%,60%の4種があり型番で指定できます。 ランプの寿命特性と交換頻度を勘案し新品ランプでの初期Dutyをまず決定してください。 テストモードを利用し決定したDutyでワークに必要な照度を確保してください。 1灯で不足となる場合には灯数を増やし並列運転で対応してください。 【ブロック図】 |
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【各部波形と動作説明】
●ch1:CN102 #1・#5間 (ランプ両端) ●ch3:CN201 #2・GND間 (エラー 電圧) ●ch2:Q103 D・GND間 (ドライバー波形) ●ch4:Q101 E・GND間 (PWM波形・トリガー) 右の波形は新品の30型N色蛍光灯とFA-FC30S**で帰還ループを構成した時の各部の波形です。PWM Dutyは大凡30%,使用センサーは浜松フォトニクスS1336-18BQです。 MPUのADC基準電圧VrtはMPUのVcc=+5Vです。同じくVrbはVee=GNDです。ADCに与えられた電圧が2.5Vより大きい場合にはPWMの制御値をデクリメントし2.5Vより小さい場合にはインクリメントする様にコーディングされております。 ADCの分解能は256bitで2.5Vを中心に2デジット分はPWM制御値に変更を加えません。これらのアルゴリズムによりエラー電圧リミッター型の積分制御となり比例制御に比べ残留エラーが極めてゼロに近い高精度の制御が可能となります。 ランプ両端(ch1)には高周波電圧が間欠的(バースト)に入力されランプ電力平均が30%に絞られております。バースト波形の先端には800Vp-p程度の高いイグニッション電圧が立っており極めてノイジーであることが判ります。 エラー電圧(ch3)は2.5Vにロック(制御)されていて蛍光灯とセンサーの距離を変えても常にDC2.5Vに引き込みます。距離を大きく離しPWM Dutyが100%(つまりバーストせずに駆動しっぱなし)になるとエラー電圧は2.5V以下になり制御不能となります。 エラー波形はPWM High時に上昇,PWM Low時に下降と若干のリップルが存在します。これはセンサーアンプの積分コンデンサーC301によるものですが完全に平らになる程に容量を大きくしますと応答が悪くなり帰還ループが不安定となります。 MPUのADCはPWM がHighとなったところから約800uS後にサンプリングを行っており低Duty時の誤差が小さくなる様に工夫されております。 【システム機構設計の前の電気系統の注意事項】 多くのアプリケーションではセンサーアンプはランプに近接配置されます。多灯システムに於いてインバーターユニットはベルトコンベアーを制御するシーケンサーやホストコンピューター,電源といった電気系統内配置されます。 したがってインバーターとセンサーアンプ,インバーターとランプは遠く離れ,長い電線によって接続されることになります。この時に問題となるのがケーブルダクト内で並走するエラー電圧とランプ行きの高電圧です。 CN203,CN502,CN501 3本の信号線はGNDの他エラー電圧とオペアンプ用の+5V電源が走っております。この+5VはMPUの電源と共通となっておりエラー電圧と共に雑音にシビアーなラインとなります。 並走区間(L3)が30cmを越える場合にはエラー電圧と+5Vを二芯シールドケーブル(a)で布線するかエラー電圧と+5Vを各々単芯シールド2本(b)で布線してください。さらに並走区間(L3)が2mを越える場合にはケーブルダクトを分割してください。 シーケンサーやホストコンピューターとインバーターユニット間は点灯命令とOK信号が接続されています。この間(L1)もランプ高電圧とはできるだけ隔離し配線してください。 電源とインバーター間(L2)の接続は太く短くが鉄則となります。30cm程度なら0.75sq,1m程度なら1.25sqを用いてください。 系全体のGND設計は状況によりますが,インバーターユニット,センサーアンプ,中間アンプ全てはF-GND(フレームグランド)からフローティングされております。電源ユニットはGND・F-GND間に安全規格対応のYコンデンサーが挿入されているケースがありますが,直流的にはフローティングされております。ホストコンピューターあるいはシーケンサーでGNDとF-GNDが接続されている場合にはF-GNDがシールドと見なせます。 ホストコンピューターあるいはシーケンサーの電源とインバーターの電源が共用となる場合にはGNDのループが生成され,このループ(輪)のなかに電磁誘導雑音が被る場合があります。この様な場合には筐体(F-GND)を用いてGNDの低インピーダンス化を図ります。具体的には電源のGNDとF-GND,インバーターのGNDとF-GND,ホストコンピューターあるいはシーケンサーのGNDとF-GND全てを直結しF-GNDに大電流を流します。 この時に小信号ラインであるセンサーアンプのGNDはF-GNDに接地してはいけません。この様なシステムではF-GNDが汚くなっていて小信号系のGND電位を揺さぶることになります。これら筐体の各ユニット近傍にY端子がネジ込める様なタップをスタンバイしておくとよいでしょう。 ランプには高周波電流が流れておりセンサーに被ります。ランプのガラス管表面とセンサー窓の間(dmm)は10mm以上離れる様に筐体設計を行ってください。センサーのケースはオペアンプの入力に接続されておりノイズに対して極めてシビアーです。センサーとセンサーアンプは一体構造となっておりますが,これを分離設置することは好ましくありません。 オペアンプなどの半導体入力に高周波信号が被ると半導体の持つ整流作用により直流電圧が生まれます。この整流作用はアンプの二次歪みに相当しますがセンサー回路に於いてはオフセット以外の非線形誤差となってしまいます。 多灯となる場合にはランプ1,ランプ2,・・・ランプn各々の間の光学的なクロストークにご注意下さい。隣のランプが自センサーの視野角に入らない様にランプBOXを設計してください。 センサーの窓を重力方向と逆(上向き)にしますとセンサーカバーガラス面に粉塵が積もり感度低下が起きやすくなります。
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回路図
【FA-FC】(中間アンプの無いタイプ) 【FA-FD】(中間アンプの有るタイプ) |
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ファームウエアーと制御ポート
ON命令(入力):CN203#1pin オープンコレクターないしC-MOSレベルにて制御して下さい。 High(開放)で蛍光灯が点灯し100%でキック始動後PWM制御を始めます。 Low(GND短絡)で消灯します。 OKステート(出力):CN203#3pin インバーターの状態を表します。 デフォルトはHigh(開放)です。 点灯命令により蛍光灯が正常点灯した場合にLow(GND短絡)となります。 プルアップ抵抗は実装されておりませんので制御系に実装して下さい。 PWMレート1サイクル毎に蛍光管の電流が適正値であればOKステート(Low)を発行します。 逸脱すればNGステート(High)を発行し同時に蛍光灯を強制消灯します。 定常状態ではCN201#2pin が目標値2.5Vとなる様にPWM Dutyを増減し制御を行います。 PWM Dutyが100%あるいは20%に連続して張り付いた場合に制御不能ステートを発行します。 制御不能ステートはNGステートと同様にCN203#3pin から発行されます。 この時蛍光灯は強制消灯されず点灯を続けます。 NGステートのリセットは点灯命令を消灯とし,ランプを交換後に再発行して下さい。 NGステートが発行されたまま生産を続けると不良品を大量生産することになります。 シーケンサーのコードはNGステートを受けライン停止やパトライト警告点灯を実行して下さい。 |
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テストモード
テストモード解除方法
テストモード中はCN203#3pinから出力X-OKステートは発行されません。 |
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コネクター・ピン・アサイン
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関連コンテンツ
◆ FA-FC/FDシリーズ・トップコンテンツ ◆ 回路と動作説明(ファームウエアー) ◆ 蛍光灯の諸特性 ◆ センサーアンプの組み立て(構造理解) ◆ センサーアンプ周辺の機構設計 ◆ センサーアンプゲイン設定抵抗の選定 ◆ オーダー(型番コードの決定) |