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蛍光灯の諸特性 since2013/11/16

ランプの定格寿命とは
出力維持曲線から初期Dutyを求め定格寿命時のランプパワー60%に校正し運用した場合,殆どのランプが定格寿命(例では6000時間)まで交換不要となるのでしょうか。
出力維持曲線は残存率ではなく存命ランプの出力を表した統計データーです。実際には定格寿命で半分のランプが不灯となってしまいます。
蛍光灯は点灯(コールドスタート)する際に最も摩耗し1回の点灯で約1時間寿命が短くなると言われております。この為,出力維持曲線や残存率曲線を求める寿命試験の方法は2時間45分点灯・15分消灯というサイクルを繰り返し点灯時間を累積して求めています。他の試験条件は周囲温度25℃,所定の安定器,定格電圧にて行います。残存率が50%となった時間を定格寿命とします。
光束の低下はエミッターの飛散や蛍光物質の劣化,水銀粒子の固着により発生します。また管面全体に起きるだけではなく部分的に黒いシミや斑点となって現れます。
レンズの付いた視野角の狭いセンサーを用いる場合にはこの黒点が視野角に命中した場合に補正量が増えてしまうリスクが高くなります。
【出力維持曲線と残存率】 出力維持曲線と残存率
周囲温度の影響
周囲温度の影響は下図を見れば分かる様に無視できません。蛍光灯は与えられたエネルギーのうち約20%を光エネルギーに変換出力しますが,残りの80%は殆どが熱となり蛍光灯自身を発熱させ周囲の空気を暖めます。
蛍光灯が最も効率よく発光する温度があります。雰囲気温度が25℃にて自然対流によって管面温度が安定するその温度が最大効率となる様にチューニングされております。
したがって蛍光灯を密閉BOXなど閉じ込め自然対流が殆ど起きない状態に置くと密閉BOX内部の温度上昇により出力光束が著しく低下してしまい当システムは早々に制御範囲を逸脱し破綻してしまいます。
さらにこれを強制空冷により冷却してしまうと蛍光灯が自己発熱できなくなり,同様に光束の著しい低下を招くことになります。
紫外線硬化樹脂などの粘度や硬化スピードをコントロールする為に温度調整システムを導入する場合には温調ヒーターや冷却装置が蛍光灯に影響しない様に分離してください。
多灯システムに於いて隣接管との距離も温度上昇を招くことになりますのでご注意ください。
【周囲温度と光束変化】 周囲温度と光束変化
温度上昇×出力維持曲線
下図は周囲温度をパラメーターとして出力維持曲線を表したものです。雰囲気温度25℃では初期Duty50%でよかったものが雰囲気温度が40℃になってしまう場合には初期Dutyを40%,60℃なら33.3%としなければ寿命末期まで光束をフラットに維持すことはできません。
しかしこれは蛍光灯の固体バラツキやインバーターの固体バラツキを無視した場合の数値です。固体バラツキは光束換算で±15%程度あり,40℃初期Duty40%では最悪3000時間で制御範囲を逸脱する固体が発生してしまいます。
この様に初期Dutyの設定はランプの交換頻度に大きく影響を与えメンテナンス時の作業性が悪く交換作業に時間がかかってしまう場合には装置の稼働率を悪化させる原因になります。
丸々定格寿命までの光束維持をターゲットとするのではなく定格寿命の半分や1/3をターゲットとした方が経済的かも知れません。
1灯1灯をセンサーアンプやインバーターと一緒にユニット化しそのユニットごと交換できる様にするとか,メンテナンス性を重視した設計にすることも有効な手段です。
【出力維持曲線温度パラメーター】 出力維持曲線温度パラメーター
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