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DC入力ATX電源 FA-ATシリーズ since2016/11/1

製品イメージ
ディスクトップ・パソコンの電源をAC入力からDC12V入力に換装するユニットです。
自作パソコン向けの商品です。
FA-UHシリーズと連携したノンストップ電源式のディスクトップPCが構成できます。
ACアダプターを電源とした省電力ファンレスPCを構成することもできます。
3.3Vと5Vの高効率VRM(ボルテージ・レギュレーター・モジュール)を搭載しております。
既存ATX電源をDC12Vソースとし5インチベイに取り付け可能なFA-AT01と・・・
外部ACアダプターやスイッチング電源をDC12VソースとしたFA-AT04をラインアップ(2016/11現在)しました。
製品イメージ
FA-AT01
5インチベイ取り付けタイプ/FA-UHと既存ATX電源間のインターフェース
VRMユニットは5インチベイ(光学ドライブベイ)に取り付けます。
I/FユニットはD-SUB 9pin(com),D-SUB 15pin,D-SUB25 pin(プリンター)など各ノックアウトホールに取り付けます。
入力はφ2.1mmDCジャックです。
FA-AT01_VRM FA-AT01_I/F

FA-AT04
ケース空きスペース取り付けタイプ/外部DC12V別電源インターフェース
VRMユニットはケース内の空きスペースに取り付けます。
I/FユニットはD-SUB 9pin(com)ノックアウトホールに取り付けます。
入力はφ2.1mmDCジャックです。
FA-AT04_VRM FA-AT04_I/F

開発後記(相性問題について)
パソコンのパーツ間には相性問題が少なからず存在します。
中でも電源ユニットとの相性問題は致命的な問題となります。
疑似負荷を使ってタイミングの調整や効率の改善,性能出しを終えました。
Dr.PowerIIも有力なツールとして活用しました。
実機に繋ぎ込み数回の起動に成功しましたが起動不能となること数回,遂にマザーボードを壊しました。
5V起動時のオーバーシュート・トランジェント(レギュレーションを越える)が原因でした。
個体によってまれにスリープから復帰しないという問題も出ました。解析は7ヶ月を要し困難を極めました。
まれにしか起きないことに加え再現性のある電源を別のPCと入替ても症状が電源についてこなかったのです。
5V系が4.9V前後と低かった事に加え5Vがonする際に5Vsbにトランジェントが生じることが原因でした。
5V系を5.1Vにチューニングし直しトランジェントを1/2に抑圧することで解決しましたが・・・
この現象はレギュレーションに抵触しておらず,まさに相性問題と言える現象でした。
この様にレギュレーションを満足していても問題が発生してしまうのです。
全ての組合せを確認できる筈もなく,保証もできず,心苦しい限りです。
2016/10現在インテル系のマザー4機種6個体にて総稼働時間18,000hの安定運用に至っております。
ATX12Vレギュレーション(規格)について
ATX12V電源の規格2016/10現在Ver2.3が存在する様ですがオープンとなっているドキュメントはVer2.2であります。
表題は「ATX12V Power Supply Design Guide Version 2.2」となっておりレギュレーションとは呼べないものですが頼れるドキュメントは他にはありません。
他に「ATX Specification Version 2.2」なるドキュメントがありますが,こちらは形状やサイズを扱ったもので電気的な規格は記載されておりません。
英文の解釈を進めると現状のインテル系マザーの負荷バランスとはかなりミスマッチです。
現状のインテル系マザーの消費電力は12V系に偏っており従来重視されていた5V系,3.3V系の負荷は軽くなっています。
想定している回路構成はコンデンサーインプット(倍電圧/ブリッジ整流切替)・フォワードコンバーター・多タップ絶縁トランス・同期整流といった従来型の(10年前)の電源回路の様です。
5V系から一次側に帰還がかかっており3.3V系は可飽和リアクトル・マグアンプにより安定化させていました。(5Vがマグで3.3Vが帰還と逆の電源もあり)
したがって12V系は非安定化(アンレギ)電源であり5V系と3.3V系の負荷が重くなると12V系の電圧が上昇(軽いと低下)してしまう所謂クロスレギュレーションの問題を抱えておりました。
12V系は負荷変動に対して逆のレスポンスをし,さらに負荷がゼロのところでは大幅に電圧上昇(整流回路が持つ自然な特性)してしまう問題があったのです。
この事はWindows8タブレットPCで導入された高速起動やコネクテッドスタンバイといった新たなスリープモードをディスクトップ機へ導入することを阻むものです。
Haswell対応・非対応という概念もディスクトップ機へのディープスリープを可能とする歩みと言えます。
一方,昨今の回路構成は(ブリッジ整流・力率改善)=ワイド入力・LLC共振型コンバーター・スマートダイオード整流で12V生成・5V(12Vin)VRM・3.3V(12Vin)VRMという構成が主流です。
5Vsbは両者共別系統のRCCコンバーターで構成されていてプラグインと共に立ち上がって電源OFFでも切れない電源となります。
5V系と3.3V系にVRMを用いたDC-DCコンバーターを採用している電源は12V系が既に一次側に帰還されていて負荷ゼロでも電圧が安定しています。
Haswell対応と謳われていなくてもHaswell対応というレギュレーションはクリアーされており。この点でもレギュレーションが実態を後追いしていることが理解できます。
従来型電源をHaswell対応にするには12V系にカラの負荷を与え(単純に抵抗をぶら下げる)ますがこれをやるとスタンバイ電力が増加しスタンバイ電力のレギュレーションをクリアすることができなくなります。
尚,ネット上に「Haswell非対応の電源でC6/C7を有効にするとスリープに落ちた瞬間に電源ユニットがシャットダウンしてしまう」との記載を見かけます。
これはある意味正解ですが必ずしも非対応の電源だからといってシャットダウンするとは限りません。
シャットダウンしてしまう直接の原因は従来型電源のクロスレギュレーションとの関係で12Vの電圧が上昇し過ぎて過電圧保護が働く場合です。
CPU周辺の電源の状態を表すステートですが,95以前G0〜G3ステート,98以降S0〜S5ステート,Haswell以降C0〜C7ステートと電源屋とは異なる次元で定義されております。
多くの電源の状態があるにも関わらず,マザーから電源への指令はS5ステートによる電源ON/OFFの機能しかありません。
電源OFFと言っても5Vsbは通電されている状態でマザー基板内のメモリーやUSB電源は活きており電源が切れたふりをしながらマザー内の電力消費をステートに従い抑えているのであります。
さらにC6C7ステートが存在(有効)するシステムに於いてはスタンバイ中でもマザーから電源への指令は電源ONのままとなります。
AT電源世代のG3ステートに至っては機械的スイッチによる電源断であり電源プラグ(AC100V)を引っこ抜いた或いはテーブルタップのスイッチを切ったのと等しい状態です。
MS-DOSの時代ではプロンプトからAC電源をOFFするのは当たり前の操作でした。
「電源を引っこ抜いたらPCは壊れるもの」との都市伝説がある様ですが電源を引っこ抜いたくらいでH/Wが壊れることが正義なら電力会社は停電することが有罪となってしまいます。
さらに電源屋に於いては短絡保護としてのシャットダウンという手段は犯罪となってしまいます。燃えても電源を供給し続けなくてはなりません。
「電源を引っこ抜いたらHDDがクラッシュする可能性はある」が正しい表現であり一般消費者向けにHDDのクラッシュをパソコンの故障と表現したことが出発点と考えられます。
そして両者の表現が合体し「PCの電源はスタート釦から正しい操作で電源を切ってください」となり都市伝説が生まれたのではないでしょうか。
OSがフリーズした時はスタート釦から正しい操作で電源を切ることができません。この様な事態では電源釦の長押しかAC電源の遮断でしか復帰させる手段がありません。
電源屋は電力喪失でもH/Wが壊れないようなトランジェントとなる様に設計しています。安心して電源を引っこ抜けとは言えませんが停電やブレーカーダウン,OSのフリーズに於いては仕方のないことです。
KP41病という不具合が取り沙汰されています。
当方のPCもイベントビューワーの見るとKernel-Powerの記録が残っております。
これが電源と関連するのかイベントのエラー記録から解析する容易ではありません。
何故なら電源を引っこ抜けばkp41の記録は残りますし,電源釦の長押しでも,ブルースクリンで再起動しても同様です。
電源を疑うなら各電源電圧のログを100mS以下の間隔で記録しておくことが賢明でしょう。
レギュレーションの実態からの遅延は,例えば3.2.3.1のパワーバランスを唱えた項では250W電源で5V12A,3.3V14Aと過剰であることからも窺えます。
ドキュメントはPen4やCore2 Duo世代以前のレギュレーションを引きずりながら安全性まで謳っており,この様な超ド級の電源の出力電線が高々AWG16やAWG18程度の線径での送出であれば短絡試験をやれば保護回路が働く前に電線が火だるまになること間違い無しなのでありましてレギュレーション自体矛盾の塊なのであります。
現状のマーザー基板は多くの部分がVRMの塊,すなわち電源回路で成り立っておりCPUのコア電圧等を12V系から生成しており12V系主体なのであります。
全体のパワーに対して5V系3.3V系のクロスロードチャートが存在すること自体従来型の電源を想定しての記載事項であって時代を反映しきれていないことを物語っております。
では市販されているATX電源ユニットはどうなのでしょうか。
幾つかの電源を試験し分解してみました。レギュレーションに抵触する部分もありましたが不要あるいは過剰なレギュレーションとの判断をしました。
要はマザーのBIOSや搭載されたLSI,CPUがきちんと動作する電源であればよいのであって,まずレギュレーションありきで違反は除外すべき不良品という世界では無い様です。
ATX12Vのレギュレーションは,ざっくり7年くらい遅れで実態を追いかけている基準と感じました。
したがいまして当製品の規格をATX12V Ver2.2「準拠」とは詠えないのであります。
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