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CO2・Tips |
【スプレー式】
水草水槽用にスプレー式ボンベが市販されております。ボンベ内には10gほどの炭酸ガスが詰め込まれておりスプレー式になっております。ボンベ頭に付いているプッシュボタンを押すと中から炭酸ガスが出てきて水槽内に仕込まれた拡散器に炭酸ガスが充填されます。安くて簡単な点は良いのですが,拡散器に充填された炭酸ガスはなかなか溶解されず充分な量が溶け込みません。拡散器に水流を当てると溶解されやすくなりますが,仮に充分な量が溶解したとすると1日に5回程度プッシュしないといけません。毎日5回もプッシュボタンを押さなければなりませんのでオートマチックとはいえず,このデイリー・ワークを続けられる人はいないと考えられます。 【小型高圧ボンベ】 スプレー式の欠点を補う為,液化炭酸ガスを74g詰め込んだ小型高圧ボンベが市販されております。このボンベは密封されており先端ネジ部に専用の器具をネジ込み穴をあけて使用します。ボンベはアクアショップで市販(千円前後)されておりますが,酒屋さんを探すとビールサーバー用としてほぼ同じサイズの物(1本500円前後)が市販されております。問題はネジ部で,メーカーによってネジピッチや形状が異なります。大きく3グループに別れ「ADA」「テトラ」「その他」になります。酒屋で入手可能な小型ボンベは「その他」と同じ形状,ネジピッチとなります。 さて小型炭酸ガスボンベには穴を開ける針とコックが付いた器具が必要ですが,構造的に次の2種類の器具が出回っております。 『コック式』 【発酵式】 ペットボトルにプラジョイントを接続し糖の入ったゼリーを作り イースト菌を入れて発酵させるとCO2が発生します。これをエアーホースで水槽に導くと CO2ストーンなどの圧力を必要とする拡散装置を使っても 充分な圧力が得られます。作り方は各方面のホームページなどで紹介させているので割愛させていただきまが 一番コストのかかるレギュレーターを必要とせず,イニシャル・コストがかからない最善の方式です。但しゼリーを作る作業を 週に1回程度 実施しなくてはならず 手間ヒマのかかる方法となります。 【みどボン】 その他,大型ガス・ボンベがあります。色々な種類がある大型ガスボンベの内,炭酸ガスは緑色をしているので緑色のボンベ,通称「みどボン」と呼ばれます。(通称「みどボン」はアクアリウム関連でしか通じない呼び名です。)入手経路はアクア用品,酸素屋,酒屋,があります。何といっても格安に入手出来るのは酒屋ルートになります。酒屋ルートではレンタル料7千円程度,ガス充填料2千円程度で入手できます。中にはレンタル料を取らない良心的な酒屋さんもあります。レンタル料は最初の1回目のみです。問題は用途が違う事にあり,用心深い酒屋さんに於いては「不信人物」と思われ,断られる可能性があります。 まずタウンページで酒屋の頁を開き,かたっぱしから電話をするのが良い方法とされております。最初にビールサーバーを扱っているかを聞きます。扱っていないのなら時間の無駄ですから お礼を言って電話を切ります。扱っているのなら 包み隠さず訳を話し アクアリウムのCO2添加に使う旨を説明し 供給してもらえるかを交渉をしましょう。断わる酒屋さんもありますが,プラス思考の酒屋さんならOKしてくれる筈です。中にはアクアリウムに使う事を知っている酒屋さんも存在します。どんな田舎の酒屋さんでも数件当たれば必ずOKしてもらえる筈です。お盆や正月には家庭にビールサーバーを持ち込み宴会をする家もありますから,そういう事を斡旋している酒屋さんも問題なくOKしてくれるでしょう。さて交渉OKなら日にちを指定してもらってボンベを取りに行きます。ボンベにはサイズがありますが酒屋ルートの場合にはあまり小さいサイズは敬遠されます。5kg以上の物をお願いするのが良いでしょう。取り扱っているボンベの種類は酒屋さんによって違いますので電話交渉の中で打ち合わせるとよいでしょう。 みどボンのネジは全て同一ですが小型ボンベ3種のネジとは異なります。もし小型ボンベ用レギュレータをお持ちで「みどボン」に切り替えたいという方はAPPというメーカーから変換器が市販されていますのでアクア通販ショップなどでお求め下さい。(水草苑さんより入手可能)http://www.rakuten.co.jp/suisouen/ 【システムの構成】 水草水槽に使用されている炭酸ガス添加装置の殆どが工業用で使用されているエアーパーツの流用です。水槽へのセッティングは次の様になります。 1)炭酸ガスボンベ → 2)レギュレーター → 3)電磁弁 → 4)分岐 → 5)スピコン → 6)逆止弁 → 7)バブルカウンター → 8)拡散器 1)と2)の間はダイレクト,2)と3),3)と4),4)と5)の間は耐圧チューブ,5)と6)あるいは6)と7)の間で耐圧チューブからエアー・チューブ(シリコン・チューブ)に変換,7)と8)の間はエアー・チューブでつなぎます。 【炭酸ガスボンベ】 炭酸ガスボンベは スプレー式をのぞいて 圧縮された炭酸ガスが液体状で詰まっており,高圧です。約60気圧にもなります。コックを開くと勢い良く外へ放出され危険です。特にボンベが横に寝ていたりすると内部が凍結しますので立てて使用します。さて,この60気圧にもなる圧力はレギュレーターによって一般のエアー用品が使える程度の2気圧前後に落として使います。ボンベとレギュレーター間の延長は高圧なので危険です。特にガスが洩れやすい部分でもありますのでボンベとレギュレーターはしっかりとネジを締めます。パッキンが古くなっていたりすると洩れの原因にもなります。ガスボンベとレギュレーターは危険を伴う部分ですので説明書をよく読みましょう。炭酸ガスボンベはアクアショップ,酸素屋,酒屋などでお求め下さい。レギュレーターはアクアショップ,酸素屋などでお求め下さい。 【電磁弁】 レギュレーターの先に電磁弁をつなぎますが夜間でも炭酸ガスの添加を止めない場合には電磁弁を挿入する必要はありません。工業用の電磁弁は3ポートや6ポートが多いのですが水槽用は2ポートを使用します。したがってOFF時にはストップになります。電磁弁の電源はタイマーで制御しますが一般的には照明器具と同期した制御になります。消灯1時間前に添加ストップすると経済的です。当社ライトコントロールタイマーAQ−T01Aにはこの機能が備わっております。 【分岐】 次に分岐をします。分岐は複数の水槽に炭酸ガスを分配する時に必要になりますが1系統なら必要ありません。スピコンの先を分岐して複数の水槽に分配しても上手く行きません。 【スピコン】 工業用スピコンはエアーシリンダーのスピード制御に用いられる事が多いので一般的には片側が雄ネジになっております。水槽用にはエアー配線の途中に入れる両側が継ぎ手になっている物が雄雌変換をしないで済むので便利です。スピコンを水槽用として低スピードで使う場合にはその流量は不安定な物で条件によって流量が変化します。特に微少領域では変化が著しいので時々添加量を見ていないと炭酸ガス中毒で生体全滅などという事が起こり得ます。この条件とは圧力や気温,内部に詰まったゴミや液体などです。添加量が安定しないなどのトラブル時にはバブルカウンターの水がスピコンに流入している事が多いので注意して下さい。逆止弁とスピコン間の配線は長い方がよいでしょう。 【逆止弁】 次に逆止弁を挿入します。逆止弁にはエアーレーション用のと炭酸ガス用がありますがどちらも大差なくバブルカウンター内の水が逆流してしまいます。逆止弁はバブルカウンター寄りに出来れば直下に接続するとよいでしょう。バブルカウンター内の水全部が逆流する事はまずありませんので逆止弁からスピコン間の配線を長く,スピコンの位置も逆止弁より高い位置に設置するとよいでしょう。逆止弁はエアーチューブと耐圧チューブのジョイントにも使えます。ただし耐圧チューブは堅いので引き回しが困難です。この様な時はスピコンの近くでプラジョイントや変換継ぎ手を用いてエアーチューブに変換します。 【バブカン】 バブルカウンターは不安定なスピコンの動作をモニターする為にも是非設置したい器具です。割と簡単に自作出来るパーツでもあります。プラジョイント2つと透明なプラスチック容器があればOKです。医療用品の点滴カウンターも流用できますが医療関係者でないと入手できません。 【拡散器】 次に拡散器になります。効率良く溶け込む拡散器をお使い下さい。お奨めはCO2ストーンです。CO2が細かい気泡となって水中に放出されるので拡散効率が高く,コケで目詰まりしても台所用漂白剤につけておくだけで再生できます。その他ADA社のパレングラスも同等の性能を持っております。番外編その1としてウッドブロックが流用できますが泡の細かさに当たり外れがあるのと寿命が短い事が欠点です。番外編その2として注射針をパワーフィルター入力のホースに挿しフィルターのインペラで強制拡散させるという手もあります。 【耐圧チューブ】 耐圧チューブはカッターなどで切断してもかまいませんが,切り口が斜めになっていたり,凸凹していたりすると隙間が出来て炭酸ガスが洩れます。洩れは水道の洩れと同じで微量でも洩れて続けますとあっという間にガスが無くなります。この様な事がない様に最後に洩れのチェックを行ってください。台所用液体洗剤をカップに少量わけ,太めの絵筆の先につけて結合部に塗ります。泡がふくらんでいく様でしたらその部分から洩れてます。特にボンベとレギュレーターのつなぎ目,逆止弁,バブルカウンターに注意しましょう。ワンタッチ継ぎ手との接続はチューブを奥まで差し込むだけでOKです。但し,全くクリック感がないので本当に奥まで挿入されたのかが確認できません。この為,メーカーでは差し込んだ後にチューブを引っ張り,抜けない事を確認する様 推奨しております。チューブを外す時は,継ぎ手先端に付いている開放リングを押しながらチューブを引っ張りますと外す事ができます。この時,後先でチューブを引っ張りながら開放リングを押しますと 内部のロック爪が開かず なかなか抜けません。 【工具】 施工時に必要な工具は殆どありません。耐圧チューブをカットする特殊なカッターが市販されておりますがニッパーやカッターで充分です。耐圧チューブの抜き差しも工具を必要としません。しいていえばボンベにレギュレーターをねじ込む時にスパナーないしプライヤーなどの大径ナットを回す工具が必要となる場合があります。ただし,あまり締め込みすぎるとパッキンがつぶれてしまうレギュもありますので説明書の指示に従って取り付ける事をおすすめします。 【その他】 大量に圧縮空気を扱う工業用エアー用品は多少のエアー洩れは問題ありません。したがってガスの洩れに関してシビアーな品質管理がされているとは限りません。洩れのチェックはユーザー様の責任において実施される事をお願いいたします。万が一,耐圧チューブが炸裂する様な事がございましたら炭酸ガスの使用を中止しレギュレーターの点検を実施して下さい。レギュレーターの動作が不安定になると減圧できずに高圧のガスが流出する恐れがあり危険です。 ガスボンベを高温下に放置しますと内部圧力が上昇し危険です。夏場,車のトランクなどに放置されますと防爆弁が開き大量の炭酸ガスが流出し危険です。 |